ネットワークの専門知識については、まず基礎をしっかりおさえることが大切です。何事も同じかもしれませんが、ネットワークエンジニアの場合は特に基礎固めがその後のスキルに大きく影響すると感じています。基礎をしっかりとおさえた上で、仮想化やクラウドなど時代のトレンドをキャッチし、柔軟に吸収していくことが大切です。
ネットワークエンジニアにはWAN系とLAN系の他、近年のインターネットの普及を受けてインターネット系の知識が必要です。更に繋ぐ先のコンピュータ同士を調整するような取り決めとしてのプロトコルの理解も不可欠です。障害が発生すれば、ネットワークエンジニアがまず問題解決に乗り出します。その際正常時と異常時の動作を比較しながら原因を突き止めることになりますが、論理的な思考ができないと思わず手間取ることになりかねません。経験を積んでそのようなスキルを身に付けて、海外拠点を結ぶような大きなプロジェクトのプロジェクトマネジャーにでもなれば、全体を見渡しつつ分割された小さなプロジェクトを調整しなければなりません。
仮想化技術によって柔軟な運用とコスト削減を実現しようという動きが広がっています。仮想化技術を利用することで、無駄な資源を蓄積させず、システム全体としての利用率を上げ、その一方で物理的な設備投資を最小限に抑えて、保守管理を容易にするというのです。この仮想化技術はレイヤーごとに種類があり、ネットワークレイヤーやストレージレイヤー、そしてCPUレイヤーにおいてもそれぞれ技術が生まれているのですが、特に最近ではサーバレイヤーにおける仮想化が注目を集めています。これは一つの物理的サーバと複数のサーバ仮想化によって実現するものです。
ネットワークエンジニアとして仕事をしていく上で、今後どんな能力が必要とされるのかを考えることはとても大切です。まずは目に見えない部分を背負う仕事をしていることから関連性のあるコンピュータ技術については取得しておくべきでしょう。次にネットワークの脆弱性に対処する為のセキュリティ対策に関しても知識を身に付けておきましょう。最後に今後海外の技術を学ぶ為に、IT技術者とコミュニケーションを取る必要性が出てくることから、英語力も大きなポイントとなります。将来性を考えて、今のスキルにプラスアルファの能力を身に付けることを考えていきましょう。
ネットワークエンジニアがフリーランスとして成功するには、事前の準備が大事です。しっかりと準備しておかなければ、後で後悔することになります。案件を定期的に獲得できるまで、生活に必要な最低限の資金は蓄えておきましょう。また、契約書をはじめとする必要書類の準備や、名刺・ポートフォリオ・SNSといった宣伝ツールの作成も欠かせません。円満退職したあとも、保険や年金の手続き、青色申告承認申請書の提出など、独立に向けてやるべきことはたくさんあります。