どんなシステムを構築するにも必要となるのが、ネットワーク設計・構築・運用管理の知識とスキルを持つネットワーク系エンジニアです。プログラマやSEと同様、ネットワーク系エンジニアもスキルは千差万別ですが、基礎をおさえるところからはじめましょう。今後、フリーエンジニアとして働くなら尚のこと、ぜひ持っておきたいスキルです。
ネットワークエンジニアには旧来のWANやLANの知識だけではなく、メールサーバやDNSあるいはWWWサーバの知識が必要になっています。問題が生じるとネットワークがまず疑われるため、ネットワークエンジニアには真っ先に問題の所在と解決を求められるため、論理的に考えて答えを導き出すことが、コンピュータエンジニアに比べてより求められるのです。そしてコンピュータの反応から直接わかるというよりは、漠然とした中で手探り状態で対応しなければならないため、敬遠されがちです。仕事の内容はクライアントの要望を聞き取るところからネットワークを設計し、実際に構築して運用保守をするまでに及びます。
ネットワークエンジニアには、現在のインターネットが普及した環境下において、旧来のような単に「繋ぐ」技術や知識だけではなくセキュリティ対策も、ネットワークに一体のものして期待されています。今やネットワークは繋がって当たり前であり、障害が起これば一大事という場面も少なくありません。従ってスムーズに問題解決できるよう、障害の発生を予測して未然に防ぐような手立てを考える思考訓練や、TCP/IPの基本的な理解も大切です。そしてそれらの知識を用いて障害を解決した時には、クライアントに分かりやすく伝える努力も必要なのです。
将来的にネットワークエンジニアの仕事に就いてみたいのであれば、ネットワーク関連の勉強が欠かせません。何から学習すればいいのか分からないという方には、オーム社の「マスタリングTCP/IP 入門編」という文献がお勧めです。ネットワーク技術の基礎が非常に分かりやすく解説されていて、初心者に必須の一冊と言っても過言ではありません。楽しく学習を続けたい方には、日経BP社の「日経ネットワーク」という雑誌もお勧めです。テキストでは分かりにくいシステム構造が図解されていて、理解を深めやすい魅力があります。新刊も毎月発行されており、技術トレンドのチェックにも重宝します。
ネットワークエンジニアと一口でいっても、その仕事はさまざま。ネットワークの設計や構築をはじめ、運用、保守、監視などを担うポジションにいるので、スペシャリストとしての専門知識が求められます。特にフリーランスとして働く場合は、全ての作業のベースとなる基礎をしっかり抑えておく一方で、最新の知識と技術の習得も必要です。
しかし、独学で知識とスキルを得ようとすると、ときには躓くこともあるかもしれません。そこで、私はネットワークエンジニア向けの情報を発信しているサイトの利用をお勧めします。ネットワークの基本はもちろんのこと、セキュリティや資格取得についてなど、上級者にも役立つ情報を共有してくれるサイトは、スキルアップの強い味方になるのではないでしょうか。